例会・イベント情報(終了)
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西地域会例会「筒井社長×全社員×京都力=新時代!!~生き残りをかけた変革が今、はじまる」 |
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報告者/筒井基好さん 都タクシー㈱ 代表取締役社長(南支部)
変化の激しい時代を象徴するIoTの波が押し寄せる昨今、配車アプリや民泊のタクシー版が席巻し、タクシー業界の構造や在り方の変革が問われています。
そんな中で、地元京都に潜むポテンシャル分析や、様々なニーズに寄り添うタクシーサービスが新たな発展を生み出す可能性についてお話して頂きます。
日 時 | 2019年8月28日(水)午後6時30分~9時 |
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会 場 | 京都経済センター 6-C会議室 |
会場住所 | 京都市下京区四条通室町東入函谷鉾町78番地 |
電話番号 | 075-354-5007 |
参加費 | 不要 |
案内チラシ | ダウンロード |
参加者まとめ | 西地域会例会「筒井社長×全社員×京都力=新時代!!」 |
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8月28日に開催した西地域会例会、あいにくの雨模様にも関わらず、150名を超える仲間が自身の学びと気づきを得るために京都経済センターに集まりました。
本日報告をいただく仲間は、都タクシー㈱代表取締役社長・筒井基好さん。
「経営環境が大きく変わる中にあって、常に判断を求められる。誤った判断をしない為には、間違いなく同友会で学んだ「経営理念」が必要だ」と、冒頭から熱を帯びた報告はスタート。あっという間に会場内が引き込まれてしまいます。
名古屋でサラリーマンとして五年過ごした後、28歳で都タクシー㈱に戻られ33歳から現職。現在46歳。
同友会に出会ったことで、他業界の経営者の考え方や視点を傾聴し、共通の課題を見出し、アイデアを得て、自社に活かすことを学ばれたとのことでした。
「とにかく勉強不足。世の経営者は、勉強が足りない。世の中の役に立つ企業経営とは?を常に考え、世の中の総ての経営者は正義の味方であるべき。困っている人を助けることが経営者のあるべき姿だと信じている」。
もっともっと知見を広めなければならないと危機感にも似たお話に己の不明を恥じる思いでした。
「自社が抱える最大の経営課題は、これはタクシー業界が抱える問題でもあるがズバリ“人手不足”」を挙げられました。
「ネットを使った採用活動も展開している。しかし、今の時代は給与だけではない。働き方改革に則った就業条件にしないと非常に厳しい。
また、人手不足は経営が立ち行かなくなるのは勿論、タクシーそのものの需給バランスを崩してしまう。走行している車両数が圧倒的に足りない。特に春秋の観光シーズンは貸し切りなどもあって、そもそも走ってない。海外からの訪日客観光ブームに京都も乗っかっているが、浮かれていないか?京都の本当の価値とは?本物のサービスを提供出来ているのか?特に最近は儲けばかり、シェアばかりを気にしていないか?付加価値ばかりを追いかけていないか?日頃から(タクシーに)乗車してくれている人たちを蔑ろにしていないか?」。
京都のタクシー業界の行く末を案じておられることに意外な気がしました。
「タクシーの本来の使命は、普段から使ってもらうことを考え抜くこと。付加価値とは傍流であって本流でない。もっとタクシーが担う公共性を意識すべき」という言葉に危機感の強さが伝わります。
「二年前にシンガポールへ訪れた時、Uberを利用した。便利なのにも感心したが、社会に貢献するためにUberを使おうという発想に打ちのめされた」そうです。社会貢献をする。もっと意識すべきと再認識されたとのことでした。
これは、MaaS(Mobility as a Service)という考え方に共感し、その一翼を担うタクシー会社でありたいということに繋がっていくのだそうです。
「様々な人が気軽に使えるタクシーを実現するにはどうしたらよいのか?を考え続けたい。経営人生を賭けて、困った人を助けられる、いつでも気楽に乗ってもらえるMaaSを実現したい」と強い決意を持っておっしゃる筒井さん。公共機関の一翼を担うとはどういう事なのか?を常に考え、経営をされている姿勢を学ばせて戴きました。
筒井さんのこれからの活動を応援すべく、最後は万雷の拍手でした。
(岡 恭弘 西京支部)